仕事の学校 day2


今日ちびたちはあちこちの会社に仕事体験に行っていて、オトナはそれぞれの訪問先に、ごあいさつも兼ねて見学に行ったのですが、最後に回った、本郷台のネパリ・バザーロという会社がものすごく衝撃的でした。「ものを作って売る」という事の考え方がまるで変わる。

ネパールを中心としたアジア諸国の、ハンディクラフト製品や食品の企画・開発を行い、継続的に輸入を続けることによって、現地での就業の場の拡大を目指すフェアトレード団体で、1992年から活動をしています。立場の弱い人々、女性、子どもの自立を支援し、貧困の課題改善に取り組んでいます。

公式サイトの言を借りるならこんな会社。まあ、こうやって見るとなんだかカタそうなんだけど、とても小さくて、でも熱量の高い会社でした。年4回発行のカタログには、カラバリも含めて300点くらいの商品が掲載されているんだけど、それぞれの商品を誰がどんな風に作っているかわかるんだって!カタログにも「サヌ・バイさんのペンダント」とか、個人名が冠されているものも多い。サヌ・バイさんのカトラリーが最高にかわいかった。

取り扱うものは雑貨とか紅茶とか、いろんな商品があるけど、特に洋服は、綿花を育てる人、糸を紡ぐ人、染める人、縫製する人って風に段階がいくつもあるから、たくさんの仕事を生み出すことができるんだ、とか。フェルト細工の工房はうちからの仕事だけで成り立っていて、そこで働く人たちが家庭を養うには、最低月にこれくらい売り上げてあげなくちゃいけないって考えるんです、とか。

「作り手の顔が見える」なんて、よく自分たち/友達の作ったものを呼んだりするけど、遠い国の誰かの顔が浮かぶってのはすごいよなあ。ものすごくスケールの大きな事のようにも思うし、とても近しいものにも思える。

フェアトレードって言葉は知ってたし、どういうものかもわかっていたつもりだったんだけど、「この棚の向こうにネパールのくらしがある」ってしっかり感じて、見方がちょっと変わりました。支援とか援助だけじゃなくて、きちんとビジネスを成立させていこうとする気構えがうつくしい。その話をしてくれた人の表情があまりにも素敵で、すっかり参っちゃったのです。

と、そんな場所で、あのちびたちは何を見てくるのかなあ。わりと現実路線なふたりが行ってるので、なんかもう思いっきり感化されて帰ってきそうで楽しみ。