西方浄土への旅 6(直島:地中美術館)


今回の旅のメイン、地中美術館。3人の作家と、1人の建築家をまるごと楽しみに。エントランスで説明を受けるだけでドキドキしてくる。年間パスポートがあるのはいいんだけど、いったい誰が年パスの恩恵を受けられるんだ…。

金沢からスタートしたミュージアムリンク・パスにも、二個目のスタンプを押してもらう。非常にささやかに展開してるキャンペーンなのでつい忘れがち。地中なんて、案内さえ出てなかったし(一瞬忘れた!)。結局いちばん近い森美術館がゴールになるよう。変なの。…うわ、家プロジェクトも安くなったのか!ちーん。
地中美術館」というなまえなのに、とても光を感じた場所でした。デ・マリアも、タレルも、モネさえも、すべて光のなかにある。なんで直島にモネなんだろう、とずっと思っていたんだけど、この三者はまったく同じ文脈で並べてもOKだ、ということを実感しました。光と自然と、それに相対する自分。うすぐらくて緊迫感のあるコンクリ空間を抜けると、ふわあっと光が広がる。なんだかとても神妙な心持ちにさせられる空間でした。

デ・マリアの「タイム/タイムレス/ノー・タイム」がもうたまりませんでした。何のシンボルも謂われもないのに、とても荘厳で、神々しくて、神聖な空間。写真で見た時はなーんとも思わなかったのにね。夏に友だちの結婚式に出た時「こんな時だけなじみのない神さまに愛を誓うなんてできないよなあ」と妙に厳格なことを思ったんだけど、ここでならなにごとも誓えるかもしれない。こっそりふたりで挙げるぶんにはバレないかもしれないし!(だれと?)

本村近辺のカフェがおすすめと訊いていたけど、年末休みだったり平日休みだったり(やる気ない!)地中カフェでごはん。風景はもうほんとうにすばらしい。あんまりパワフルなメニューはなかったけど、クロックムシュウがとてもおいしゅうございました。スタッフのおねえさん、もうちょっとやる気出して…。

ショップでちょいちょいお買い物をして、地中の庭を観ながら出る。オープン・スカイのナイトプログラムも見られなかったので、空気の色が違う季節にまた来たい。ぜひ来たい。