ウェブ進化論
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
- メディア: 新書
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ひさびさにがっぷりよつに組んだ読書を。いいね、頭がぶるぶるする。
わたくしが自分専用のアカウントを手にしたのが96/10なので、どれくらい関心を持っていたかはともかく、この本に書かれている事柄のすべてを目の当たりにしている事になる。
Googleのサービスインとか、amazonの衝撃とか、オープンソースなる新しい仕組みができたらしいとか、知らぬ間にずいぶんブログって言葉が世にはびこってるなとか、GoogleMap/Earthを初めて見たときの畏怖に近いくらいの驚きとか。改めて思い返すとどれもセンセーショナルで、その度に「世の中変わった!」とため息をついていた覚えがある。
当時は幸運にも「あちら側」にどっぷり浸かることに抵抗がないくらい若かったので、日々打ち寄せる「あちら側」の波に乗ってみようとしたこともあったけれど、大学を離れたここ3年ばかりは浜辺で水遊びをしているばかりだなあ。この10年ずっと肌で感じてきた変化を改めて纏めなおしていただいた、という読後感なので(もちろん目の覚めるような指摘も満載だったけど)また「あちら側」に首を突っこんだ思考に戻していきたい。
まあ、日頃顔を突き合わせているのが「こちら側」も「こちら側」、生身のチビッコどもなのでどうしたって引きずられちゃうんだけど、
物心付いたときから、インターネットや携帯電話の存在を空気のように感じて育った彼ら彼女らは、これからどんなことに感動し、その感動を元になにを想像してくれるのだろうか。2010年代に、グーグルを凌駕するコンセプトと新技術をひっさげたベンチャーが、日本から、今の日本の中学生たちから生まれる可能性は、歴史から考えても十分に「あり得る未来」なのである。
こんな記述もあるので、そこを育ててやるぜ!くらいの意気込みでいきたい。ほんとに。
そういえば、学部時代にある研究所のサーチエンジン開発チームでバイトをしていたことがあるけれど、どう思い返してもGoogle社の姿勢と共通する部分が思い出せない。少なくとも「"インターネット"の意志を実現するためにコードを書く」プロジェクトではなかったな。当時の自分が、そういう視点を持っていたらどんなに楽しいバイトだったろうになあ。無念。