住友金属鹿島製鉄所 夏休み見学会

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いつも遠くから眺めているだけ、憧れの鹿島製鉄所の中に行ってきたゼ!(写真は港公園のタワーから撮った。あの原料ヤードの脇をバスで通ったと思うと感慨深い)。通常は団体でしか受け付けていないのだけど、夏休みスペシャルということで。いろいろおとりはからい頂きありがたいことです。しかし、東京駅から出ている高速バスに「住友金属前」って停留所があるとは思わなかった。正門真っ正面とはいえ、工業地帯ど真ん中ですぜ。いろいろ、すごい。

小一時間くらいホールで解説を聞いたあと、バスでぐるりと工場内をまわるツアー。直接降り立てたのは、高炉(!)と圧延工場。「鉄板の上は熱いですから歩かないでね」なんて高炉で言われたけど、隙間から真っ赤な銑鉄が流れて行くのが見えるという。岩盤浴なんて静かなもんじゃないわ。

圧延工場もすごかった。黄色く見えるほど熱されたスラヴ(ようかん)がものすごい蒸気のなかハンマーででたたき伸ばされて、ものの四分で鋼板(バームクーヘン)になるという。急激に冷やしながらの行程なので、湿気と熱さの迫力がものすごい。今まで見た映像のイメージからすると、工場の中を往復しながら延ばされてるような気がしたんだけど、まさかの一方通行でした。時速60kmで目の前をかっとんでいく1200℃の物体の迫力たるや。

製鉄ってものすごく大規模でシステマチックな構造ではあるけど、それ以上にちょう素朴な産業でもあるなあ、と感じた。非常に高度な管理体制こそあれ「原料を熱して叩いて冷やす」って仕組みはその原初からまったく変わらないのだ。化学系のプラントみたいに「むにゃむにゃむにゃ、はいできた!」みたいな洗練がないというか。その武骨さみたいなのが魅力でもあるんだけど。身近な鉄(目の前にある空き缶さえも!)がぜんぶこうやって作られているんだなあと思うと、なんだか気が遠くなる。wikipedia製鉄所がすごくよくまとまってたので、ここで復習。

「鹿島製鉄所の広さは、成田空港の敷地と同じくらいです」という解説に感化されて(嘘)、成田空港を眺めて帰ってくる。ちょうど夜のピークタイムだったらしく、山手線より短い間隔で飛んでた…。すごい。