夜のプロトコルpresents「プロフェッショナル・エッセイスト(!?)の作り方」at 阿佐谷LOFTA

午前中にうっかり散財して、やや茫洋としながら阿佐ケ谷ロフトに。空中キャンプの伊藤さん、翻訳家の岸本さん、そして司会は速水さん。チケットは即日ソールドアウト、なのに立見が出るほどの大にぎわいのイベントでした。

おふたりが物を書くことを仕事にするまでの経緯とか、ふだんの暮らしぶりとか、仕事のやり方だとか、ひとがらがまるまる見えるようなトークでした。「自分でルールを決めて行動する(例えば横断歩道の白いところは踏まない、とかそういうやつ)」っていうことを、いいオトナが公言するという貴重な場面に出会った。そして賛同者が案外いた。こういうのって、流石にあんまり人前で言わないよね、オトナになると。

伊藤さんが思ってたより大柄なのに最初はびっくりしたけど、話しぶりとか声の感じとかはまったくブログの印象から外れないのに、またびっくりしたり。

岸本さんはもとよりふんわりほわほわした人なのかと思ったら、全然そうではなくて「みんなが規範にちゃんと則って行動できることを知った幼稚園時代が、人生で一番の暗黒期だった」と仰るようなひとだった。意外だけど、納得。あと、大学時代に夢中になってたニコルソン・ベイカーを訳してるのが彼女だと聞いた時の驚きといったら!己の不勉強を呪いました。

「人との関わりがないと文章は書けない(だから就職はした方がいい/仕事は辞めないほうがいいよ)」とか、「翻訳って、必ず負け戦で、完璧な翻訳なんてない。できるだけ翻訳者の気配を消すのが良いんだけど、たとえば一人称をなににするかっていうことろからプロデューサー的な見方をしないといけない」とか「原稿を依頼されて、いわれたことに応えるのもいいけれど、わざと違うものを返して、「これもいいかも」って思わせるのもいいと思う」とか。とくに文筆で食っていきたい!と言うわけではないけれど、本業でもそうでなくても、とかく文章は書き続けているわけで。たのしくも勉強になる2時間半でした。あっという間!

終演後も、いろんな方とお話してたのしい時間を過ごす。先般夢中になったソラナム属の話があんなにヒートアップするとは思いも寄りませんでした。いや、でも、話せば話すほど面白いです。食べ物から見る世界史。

今日のアウトテイクでいちばん感嘆したのは、とある録画機メーカーの中のひとに「Ustreamってどう?」って訊いたら「あの技術は映像を撮るという行為を「残り時間」から開放した」って答えたという話。目からウロコすぎてポカーンとした。クラウドって怖いくらいすごい。