スカイウォーク→大黒ジャンクションツアー、やったよ。

IMG_9241

ハマの観光スポット・スカイウォークが閉鎖されるという知らせがあったのが1/20のこと。横浜に住みながら一度も行ったことがなかったので、これを機に行かねばなるまいと行ってきました。ひとりでふらりと行ってもよかったんだけど、この間の「高架下初詣」があまりにも楽しかったので、何の気なしにTwitterで呼びかけてみたら、最終的に参加者は14名。大山総裁のように著名でないどころか、ドボク系のサイトをやってるわけでもないのに、初対面・ひとり参加のひとが半数。どうかしてるぜ!
鶴見駅に集合して(京浜東北線209系ラストランに巻き込まれて主催のくせに遅刻!ごめんなさい!)バスで大黒ふ頭方面へ。いやしかしこの路線がすばらしかった。国道マニアの聖地であり高架下建築マニア約束の地、鶴見線国道駅をかすめ、生麦駅から海方向に曲がるとそこからはひたすら高架下を辿って倉庫群を突き進む。鍵穴型橋脚の群れ、ガントリークレーン、すっとんきょうなサイズのロジスティクスセンター、火力発電所の高い煙突。そして前方に大黒ジャンクションが見えた瞬間、車内は声にならない歓声に包まれていたはず(公共交通機関のなかではお静かに)。

しかしここからが本番。右折して300mのスカイウォークを尻目にバスは直進。「一般車立入禁止」の看板をものともせずに無機質にナンバリングされたバース地区へ。埠頭をぐるりと一周して、コンテナヤードそばのキリンの群れにまたうっとり。対岸に見える扇島JFEスチールのけむりにも無音の歓声。210円(前払)でこんなに楽しませてもらっていいのだろうか。30分かけてようやくスカイウォーク到着。

IMG_9231

まずは周囲をぐるり散策。次世代のベイブリッジを発見したり、途方もない高さの橋脚をうっとりと眺めたり、巨大なクレーンをかわるがわる撮影したり。建物に入るまで、軽く30分は外ではしゃいでいたはず。

IMG_9242

入口近くにモニュメント的な手形群があって、その中に"E.AOKI Age8"という手形を見つけてひっくりかえる。ベイブリッジは昨年が竣工20周年だったので、年齢的にはぴったり。そんな記憶がないどころか当時のわたくしには横浜に縁もゆかりもなかったので、別人のはずだけどなんだか冗談みたいな出会い。少なくとも、同い年のE.AOKI"さんがひとりはいるって事だ。すばらしい。

IMG_9251

登ったら登ったでまた大騒ぎ。フェンスに撮影用の穴があるのだけど内側にはその配慮がないと騒ぎ、トラスを構成する鉄骨にバリのようについている穴はクレーンで吊る際のワイヤ支持用だと聞いて唸り、アイレベルを走り抜ける車両に驚いたりともう大変。閉鎖のニュースがあって初めての日曜日だというのに、構内はそのように騒いでいても迷惑のかからない程度なひと入り。これでは一日15万の赤字、と言われてもしょうがないか…。なんだか残念。

IMG_9249

ラウンジでほっとひといき。みなとみらい/本牧の景色を二分する高架下の構造にみとれる。上層の首都高の幅に合わせて作られたベイブリッジ、不思議なことに一般道は片側(写真だと左側)だけに通っている。これだけ大きな構造物を作るセオリーはとにかく「バランスをとる」ことであるはずなのに、なぜこのように非対称なのか。たくさんの目で見るからこそ見えるものってたくさんある。

IMG_9269
気がついたらラウンジに見知った顔がいない。裏側、いや、ジャンクションが見えるこちらこそ表か、ベンチの裏になぜかビールの自動販売機が!手すりはRがついていなくて、カウンターにしてくれといわんばかり。昼日中からプシュリと空けているいい大人たち。あんたら最高だ!

IMG_9278

IMG_9280

傾いていく日の光に急かされるように、大黒ジャンクションへ。大黒橋のほうからぐるりと回り込んでいくことにする。さっきまであんなにわいわいがやがやと固まって歩いていたのに、あっという間に撮影ポイントを探しててんでばらばら。なんというか「すごい」以外の言葉がでてこないという。

IMG_9340

ちょうど夕暮れどきだったので、刻々と色を変えていくジャンクションをぽかーんと眺めるばかり。とっぷりと日が落ちきったあたりで、先ほど調子に乗ってビールを飲んでいた面々を中心に、いろいろの限界に達し始めたので時間ぎりぎりに大黒SAにすべりこんで休憩。「はーい、10分後集合ー」ってほんとうに遠足みたいだ。

IMG_9356

バスまでの時間をぶらぶらと潰しながら歩いていたら、ちょうど大黒IC入口にかかる歩道橋が絶景ポイントだということがわかる。ただ、SA内に停車している車がたくさん見えるので、たいそうにぎやかしく都会的な印象。

寒さに凍えてバスに乗って、降車場正面のさくら水産にサザエファミリーのごとくまっすぐ吸い込まれる。5時間前とはうってかわった親しみのある雰囲気なのに、まずは自己紹介から始まるという不思議な飲み会でした。なんか、本当に「ふつうのひと」なんていないんだな。「こういうイベント来たの初めてなんです」とかいいながら、ものすごい知識と行動力を持ってるひとがこんなにもいるんだもん、ただただ尊敬するばかり。広い座敷でぐだぐだと(でも親密に)話し込んでいる雰囲気を「親戚の法事みたい」といったのは誰だったか。

「こういうツアーは主催するのがいちばん楽しい」と常々聞いていたけれど、ほんとうにその通りだった。ひとりやふたりじゃ見えないものがいっぱい見えて聞こえる時間でした。楽しかった。またやろう。まあ「主催」とかいってもなにもしないし。ライヴイベントだのDJパーティやる時にくらべたら、どんなに気楽でお手軽なたのしみか!