the pillows at 日本武道館

全てにこだわりを。
全てのチャンスボールにフルスイングを。

彼らはずっとそうやって来たんだよなぁ。ピロウズさんたちのハタチのお祝いに行ってきました。アリーナをまんまと取りそびれて、たどり着いた席はステージサイドの北東ブロック。なんかこのアングルに既視感があるなあと思ったら、五年前のThe Boom15周年の時もこの辺だった。メンバーの立ち位置よりも後ろなので、ずっと猫背の右肩を見つめる二時間半でした。

「武道館いくぜー!」と騒いでた時に「そんなに好きだったっけ?」ってよく訊かれたんだけど、確かにそんなに好きじゃなかった、若い頃は。ギターロック界隈を長くうろついていればいやでも耳に入ってきて聴いてはいたのけど、あの頃は全然響いてこなかった。「なーにが『飛べなくても不安じゃない/地面は続いてるんだ』だよ。かっこつけやがって」とか思ってたのかもしれん。同じ時期に『君が立つ地面はほら360度すべて道なんだ/Stage on the ground』って歌われて号泣してたはずなんだけど(笑)。

だもんで、世のバスターズたちが一晩でも二晩でも語り明かすような「あの頃の俺に取っての(好きなタイトルを入れよう)」ってのがほぼ皆無なのよね。唯一の例外はRide On Shooting Star。あのプロモ盤を思い出すといろいろ赤面したり青ざめたりして死にそう。今日もダブルアンコールでやりやがって爆発した。……まあいいや。

そんなわけで、ホントここ2,3年にようやくさわおが歌う大仰な信頼とか正義とか愛情がすんなり感じられるようになってきた28歳も残りわずかのわたくしなのです。まあ、まさかこの年になってFunny Bunnyの大合唱に涙ぐむとは思わなかったけど!あと"1989"で日付のカウントアップするのはずるいと思うのね。

しかし、本当にいつ見ても変わらないライヴをするひとたちだなあとしみじみ。4人だけのシンプルなセッティングで、せーので音出してお客さんに届ける。ちっさいライヴハウスでも、ソールドアウトの武道館でも、まったく変わらず見えた。ロックバンドかくあるべし。そしてそんな実直なバンドの節目に、こんなにたくさんの人が集まって拳を振り上げている、ということに感動した。視界の3/4はお客さんだったから、余計に。さわおがグッと感極まって涙ぐみながら言葉を発するのをあたたかく見守るすがたとか。

そうそう、となりの席のおとこのこが19歳だった。長くひとつのバンドを続けるというのは、本当にすごいことだ。「体は老いても心は老いないからさ」ってさわおも言ってたけどさ。

セットリストを拾ったので貼っておこう。随分やったなー。


thank you, my twilight / MY FOOT / No surrender / アナザーモーニング / Wake up! do do / プロポーズ / スケアクロウ / New Animal / 90's MY LIFE / 僕はかけら / ONE LIFE / 1989 / サリバンになりたい / Ladybird girl / Funny Bunny / I know you / ストレンジカメレオン / サードアイ / この世の果てまで / その未来は今 / 雨上がりに見た幻 / ハイブリッドレインボウ
En.1 Please Mr. Lostman / Swanky Street
En.2 カルヴェロ / Ride on shooting star / LITTLE BUSTERS
En.3 POISON ROCK 'N' ROLL