劇集団キャラメルボックスオータムツアー『さよならノーチラス号』at 新宿紀伊国屋ホール


「お久しぶりです、タケシくん」

演劇集団キャラメルボックスオータムツアー『さよならノーチラス号』、東京千秋楽に行ってきました。紀伊国屋ホールは超満員。

今から11年前、1998年が初演。「2時間のお芝居のほぼ全編を、スクーデリアエレクトロの楽曲が彩るらしい」というその一言が、わたくしとキャラメルボックスを繋いだのでした。初めて自分の意志でお芝居を見に行った劇団であり、初めてエンタテインメントの制作現場を知った職場であり、ものすごく広く深く多様な人と引き合わせてもらった場所でもある。ややタイプは違えど、人と接する仕事を選んだのってキャラメルでの経験が大きいと思うのよね。そういう意味でも、わたくしのルーツとも言えるお芝居なのです。

初演のビデオをそれこそすり切れるほど見てるんだけど、同じ物語がすっかり生まれ変わって見えた。多田くんのタケシは、西川さんのタケシより全然弱っちくて、情けなくて、だからこそ2時間の物語でぐんぐん成長してゆくのが見えた。あと、おっかーさんのネモ船長が、ホント懐の深い、不器用で優しい人だった。台詞も性格付けも変わらないのに、タカヤのネモと全然違うのなー。11年前は反対側のアニキをやってたんだよなあ、と思うと役者って本当に化け物だと思う。

それにしてもそれにしてもそれにしても、だ。坂口さんのサブリナがたまんない。11年前よりやんちゃでかわいいゴールデンレトリバーってどうなのよ、まったく!夏前までわたくしふわっふわのパーマをかけて「犬みたい!」って言ってたけど、あれってきっとサブリナなのなー(ばか)。坂口さん、だいすきだー。

しかし、1998年に1980年を振り返っていたお芝居が、2009年に1994年を振り返るお芝居になった。初演の時は小学生のタケシの方が年が近かったのに、いまは大人のタケシと同い年。11年っていろんな意味でとても長い。

大阪公演はシアタードラマシティ、紀伊国屋ホールのほぼ倍(!)のキャパシティだそうで。西の人、週末開いてる全国の人、ぜひぜひ行くといいと思います。そしてわたくしにノーチラスTシャツ買ってきてください。東京分まさかの完売。しくしく。石田ショーキチライヴ盤も面白い出来です。ライヴ当初から言ってたんだけど、ほんとうにあれはホントにゴージャスなライヴでした。

http://caramelbox.com/