思い出横町

たいへん久しぶりに新宿西口の思い出横町にゆく。1999年にエリアの半分が焼けるという大きな火事があった時、山手線の車内から黒こげになった柱を見てぞっとしていたものですが、10年も経てばすっかり油の染み付いた佇まいに戻っておりました。

不思議なことに、ひとの顔が違うんだよね。いっぱい引っ掛けてご機嫌になってるせいもあるんだけど、みんなとても気さくでやわらかい顔してる。「よろこんで!」的なお店で呑んでるひとってこういう顔してない。お手洗い並んで待ってる時とか、お会計のちょっとした隙間とかで話しかけられて、他愛もないこと言って笑ってさ。どの店だって大差ない、びっくりするほど美味しい訳でもないのにいい気分になるのです。昨日の名言:「おねえさん、お連れの中でいちばんの男前が奢ってくれるってよ」→ ごちそうさまでした!アンタ今日から男前!

こういうところに来ると、ラーメン博物館だのなんだのの、偽昭和風のテーマパークが如何に薄っぺらいかが身に染みる。かたちじゃなくて人なんだよなー。