演劇集団キャラメルボックス 『水平線の歩きかた』

とおくかすむ水平線、何キロ先にあるかわかる?

新作とは言えども、ケンジにとてもよく似た男の子のはなし。抱えている気持ちも、不器用さも、強さも、臆病さも。だからこそ彼女は彼に心魅かれるのかなあ。「俺は誰かにパスを出すのが怖いんだ」「それでいい。パスがもらえるようになるまで、そばにいる」って言葉にゾクッとした。

しかし、おかあさんの前では、いくつになったってコドモに戻っちゃうんだよな。かわいかった。なあんて、煮え切らないテキストなのは勘弁。ハックルしか見ないつもりのひと、ぜひともこっちを。できたらこっちを後に見る方がいいかなあ。

しかし、おっかーさんとあつをさんがそれぞれの主役をつとめて、じっきーやおかうちさんがきらりと光って、ももこさんやさかぐちさんやしのださんががっちり脇を固めて、そこで若い人が全力で演ってるってのは見てて心地いい。きちんと新陳代謝してる劇団だよなあ。

てなわけで、東京公演は今週の日曜まで。平日の夜は結構まだ余裕があるみたい。その後は神戸→名古屋とまわるので。お近くのかたはぜひどうぞ。爆音でメレンゲだのジェッジだの石田だの聴いてきて!