018/100 ジョン・レノン ラスト・インタビュー

ジョン・レノンラスト・インタビュー

ジョン・レノンラスト・インタビュー

1980/12/6に3時間15分に渡って行われたジョン&ヨーコへのインタビューのすべてをそのまま一冊の本にしたもの。その2日後にジョンは凶弾に倒れ、1ヶ月後に池澤氏はホテルに缶詰になり、1981/2/25にこの文庫の底本となった単行本が出版された。このスピード感を「彼の死の意味を問うには彼の生の意味を明かさなくてはならなかった」と池澤氏は前書きで書いている。そして、2001/11/25、9.11から二ヶ月後にこの文庫版は発行されている。物事には決して逃せないタイミングがあるのだろうな。

ヨーコとの出会い、ビートルズの事、5年間の「主夫」生活、今また音楽活動をはじめることの思い…。たくさんのことを赤裸々に(というか本当に素直に)語るようすはある意味とても見慣れないもので、こんなひとだったのねえ、とあらためて思う事もしばしば。そう、彼らってその音にはずいぶん親しんでいるんだけど、人柄そのものっておおまかなイメージでしかないのです。とくにほんの2ヶ月しか時代を共有しなかったジョンは特に。

お互いがしっかりと独立していて、それでいて影響を与え合うカップルっていうのはほんとうにすてきだなあ。どっちかの話をつい興に乗って遮ったあとに、ぶちぶち文句言われるくだりなんか、ニヤニヤしちゃいます。