シャラップ中教審!

 中央教育審議会は23日開いた会合で、大学の新入生の学力低下が指摘されていることを受け、推薦やAO(アドミッション・オフィス)入試でも学力テストを実施することなどを盛り込んだ提言案をまとめた。広く利用されている大学入試センター試験とは別のテストを新設することも想定している。
 中教審は「大学全入時代で過度の受験競争は緩和された一方、一定の基礎学力の確保が期待しづらくなっている」と指摘。「学力不問」ともいえる入試が拡大していることに懸念が高まっているとして、高校・大学教育の質の向上が必要と強調した。

マジでありえない。自分たちで始めた改革のツケを生徒に回すな。

確かに現場にいると自分が受験生だった時のAOとはまるで様変わりしていて切なく思うことも多い。6月にエントリ→オープンキャンパスで添削印→8月出願→9月合格なんてザラだし、たった2000字の志望理由書(しかもほとんど教員が書いてるようなもん)でオッケーなのかよ!とため息をつくことも多い。「併願可能のAO」とか意味わかんないしさ。

そういう意味では、なんらかの規制をする必要はあるかもしれない。時期の制限とか、募集人数に対する割合とか。定員割れを起こす大学が増えつづける限り、状況はますます加速するのだろうし。でも、学力試験を必須とするのだけは絶対にいかんですよ。結局は形を変えた(もしくは手間のかかるオマケのついた)一般入試になるだけじゃないか。
やたら感情的なエントリなのは、自分が通ってきた道が閉ざされようとしてるから。「AOとは学力の足りない部分を熱意/それまでの経験値で補う入試だ」っていまでも思うからさ。志望理由をまとめる時期(高3の夏休み!)に、じっくり自分と向き合って未来の姿を考えられたのはとてもいい経験で、おそらく今の自分の思考の土台はそこで出来た。ま、当時は思いもしなかった未来にいるわけですが。

確かに「学力不問」な入試形態だから、入ったあとは30近く偏差値が違うひとと机を並べて(どれだけ低かったのか…)物理ってなにベクトルってなにそもそも英文の配布資料が読めねえ!と大騒ぎをしつつ必死に勉強をしたわけで。今でも世界史は空白だらけだなあ、と悔やんだりもする。それでも、憧れに対する選択肢が大いに越したことはない、と思うわけです。