魔女の宅急便

huili2007-07-13


公開直後に見たときに「なんだかなあ」と思った印象ばかりが強くて、それからずっと断片的にしかみないままだったのだけど、すっかり夢中になってしまった。15年もほったらかしにしてごめんなさい。

原作を初めて手にしたのは札幌駅の喫茶店で、母親の友達に頂いたのでした(その時の事は、やたらよく覚えてるんだよなあ)。それから何度も何度も何度も何度もくりかえし読んでいたので、ジブリ作品になると聞いて生意気にもちょっと不安に思った事も覚えてる。

一回観て、それ以降映画を食わず嫌い的に避けていたのは、

  • とんぼのシティーボーイ(死)っぷりが気に入らない
  • 洗濯物を乾かす話がない
  • 腹巻きぽんぽん船長の話がない
  • ウルスラの存在をすっかり忘れていた(原作ではそういう役回りじゃなかったし)
  • 旅立ちのシーンでは鈴が鳴るのに、里帰りで鈴を外すところまで物語を追わない

なんかがひっかかってる事に気づきました。10歳のこどもにとって、特に思い入れがあるエピソードが全部なくなっちゃってれば、そりゃあ「えー」って思うわな。今になって冷静に見れば、それを補って余りある魅力があるのにね。

しかし、自分はもうキキより、オソノさんだのウルスラのような立場にいるんだなあ、と気づかされる。森小屋でウルスラが「魔法使いの血、絵描きの血、パン職人の血…。どれも素敵じゃない?」なんていうくだりは今になってこそグッとくる。すっかりオトナになったみたいです、これでも。


ていうか、本棚ひっくり返しても原作第一巻ないんですけど!誰か、貸したっけ?