僕とアンフラと、ときどきゴッチノッチ。(1)

DREAM ALL DAY FLAME ON
Quip MagazineのUnder Flower社長、田中氏のインタビューがあまりにもストライクすぎて震えた。彼の語るアンフラの歴史のうち、「クリエイションレーベルみたいに、レーベル買いしてもらえるようになろうと思って」という時期が、まるまるワタクシの下北時代でありました。ほんとね、「崩壊アンプリファー」までのアンフラ作品は9割がたうちにあるのよ。そこからあとは一枚もない(ひでえ)。

それにしても2007年てやつは、どれだけワタクシのティーンエイジを振り返らせたら気が済むのか。4ヶ月かけてスパイラルを弔い終わったと思ったら、こんどはこっちかい!と。スパイラルがワタクシのオンガク世界を開いた鍵だとしたら、Love Love Straw及びUnder Flower Recordsはものすごい勢いで背中を押し続けた存在。黙ってその日を迎える訳にはいきません。ということで、短期集中連載を初めてみようと思います。1997年から2003年、下北沢のギターロック界隈が最もにぎやかだった季節のお話。Quip Magazine vol.49をお手元に置くとさらにお楽しみいただけるかと。
ワタクシがLove Love Strawと出会ったのは、今をさかのぼること10年前。通っていた高校の現国の時間でありました。新任の先生が自己紹介の最後に「実は僕、バンドをやってまして…」とひとこと発したのがすべてのはじまり。今思えば、とんでもねえ先生ですね、鈴木先生!ある意味ここがワタクシの教員への道の第一歩かもしれません(思い込みにもほどがある)。

97/4と言うと、ちょうど1st "Dream All Day"が出た直後。当時はメンバの半分が福島在住の教員(!)だったので、ライヴは必ず週末。高校入学以来すっかり遠征癖のついていたワタクシでしたので、その年の7月には初めての下北沢上陸を果たしました。ごちゃごちゃして、狭くて、オンガクと若者で溢れた街。その後何年も足しげく通う事になるだなんて思いもしなかった。

個人的にラブストの最高傑作だと思っている2nd "FLAME ON"は、98年の3月リリース。当時のインタビューで野中氏が「アメリカにウィーザー、イギリスにオアシス、日本にラブラブストローって感じですかね」なんて言いのけていたのだけど、この頃はまさにそんな雰囲気のサウンド。"California"に"so, Sally can wait She knows it's too late" なあんてどこかで聴いた事あるよなフレーズが混ざってたり、とか。

多少荒削りな面もあれど、美しいメロディと勢いでぐんぐん押していくような。さらにソングライター&歌い手がふたりいる、という強みを活かした(ビートルズ的とも言えるし、個人的にはスパイラル的でもあった)コーラスワークと楽曲の幅広さで、ぐんぐん下北界隈での評判が上がっていった頃でした。

ほかにもShortcut miffy!、Portable Soundstar, The Crucials, Elevater Action, Shorthair Frontなんかが続々とリリースを重ねていて、アンフラのカタログ010番台はホントハズレなし。ステージの上も下も、チェックシャツorボーダー+ワンウォッシュのジーンズ+コンバースが制服のようでした。バンド同士も仲良しで、ファン同士もたくさん仲良くなって。この時に培った人付き合いの感覚が今の自分を支えてるような気さえする。オンガク以外の事もたくさん学びました。


そしてワタクシの上京と共に、彼らもメジャーを目指して進み始めるのですが、続きはまた次回。