てぶくろを買いに

huili2006-12-11

「このお手々にちょうどいい手袋下さい」
すると帽子屋さんは、おやおやと思いました。狐の手です。狐の手が手袋をくれと言うのです。これはきっと木の葉で買いに来たんだなと思いました。そこで、「先にお金を下さい」と言いました。子狐はすなおに、握って来た白銅貨を二つ帽子屋さんに渡しました。帽子屋さんはそれを人差指のさきにのっけて、カチ合せて見ると、チンチンとよい音がしましたので、これは木の葉じゃない、ほんとのお金だと思いましたので、棚から子供用の毛糸の手袋をとり出して来て子狐の手に持たせてやりました。

小学校のときにグループで紙芝居を作った事があって、わたくしはこのシーンを描いたのでした。帽子屋さんが差し出したのは赤い手袋。本文中にそうは書いてない事に今気がついた。買い物をしているあいだじゅう、赤い手袋をした子ぎつねのイメージがあったんだけど。ちなみに青空文庫に全文おいてあります。

ちょっと早く出られたので、手袋を探して横浜をうろうろ。雪合戦するわけじゃないんだからそんなにゴツいのはいらない。ゆびなしでもいいかと思っていたけど、なかなか思うに任せない。結局は最初に見たソニプラのふわふわ柔らかいやつを。

探し物ついでに、ほぼ日手帳用のペンも。少し軸が太めじゃないとピシっとしないし、せっかくだからちょっと気の利いたのがいいなと思って手帳本体と同じ色のLAMYを買う。インクも青に変えてもらってご満悦。お会計をしていたら、「ええと、糸井重里の作った手帳は売ってますか?」と訊くおばさまが。店員さんも困ってたので、「差し出がましいようですがロフトに…」とつい口を挟んでしまった。店員さん、文房具全般に対する愛が足りないぜー?