The Economics of Abundance だって。

生徒とMNP(番号持ち運び という訳には違和感がある)の話をしていたら、「でも、LOVE定額がある限りはSoftBankでいい。電話代15万とかになっちゃうもん」と言い出す生徒が。15万!? 固定電話時代の遠距離カップルじゃないんだから、と詳しい話を聞くと、LOVE定額の相手はもちろん彼氏で、特に話をするわけじゃなくてもずーっと回線をつないでおくらしい。音声だけの時もあるし,テレビ電話でつないでおく時も。下手したら寝てる間もそうらしい。

ああ、これがチープ革命てやつだわ、と実感して職員室でくらくらする。直截的なつながりではなく、間接的に空間をつなぐような通信は大学の頃に片足をつっこんでいた分野なのだけど(気配通信 とか呼んでいた)いまや普通のケータイで出来るようになってしまった。当時はタダで使いまくれるリソースがIP通信くらいしかなかったので、センサでとってインターネット経由で流して…と面倒な事を考えるしかなくてやりきれなかったのだけど。

たかだか6年ばかりで、高校生がごく自然にそれをやっているのに驚いた。私どもの世代・環境でいうと、ICQだのメッセンジャをあげっぱなしで一日中過ごすような感じに近いのかなあ。ケータイでこれができるとなると、お互いに背後霊みたいな生活を送ることができる(まあ、そこまで個を溶かす必要があるかは別の問題だけど)。「常にオンラインなケータイ」ってちょっと面白いなあ。

この手の事を考えていたら,折よく梅田氏のところに"The Economics of Abundance"の紹介があるのでTracked。わたくしのように英語の読解力に欠けるひとのために id:wannwanngorogoro さんが超訳をしてくださっている。助かります。