ゲド戦記

huili2006-08-29


教研が終わったあと、レイトショーでゲド戦記を見に行く。いくらレイトとは言ってもお客さん10人未満か…。

もういまさらネタばれもないかと思うのでそのまま描いてしまうけど。ジブリスタッフだの日テレをおおいに使った駿へのオマージュって感じでした。あらゆるシーンがいつかのどこかの作品のように見えてしまった。シュナの旅を「原案」とするのなら(それにしても似通ったシーンは多すぎると思うけど)他にもタイトルを挙げるべき作品はいくつもあるような気がするなあ。

あらゆる人や出来事の動機付けが見えなさすぎて混乱したのと、ストーリーも登場人物もぜんぶが平坦だった。だからハイライト(のはず)のテヌーの長ゼリフもうわっつらを滑るだけにしか聞こえなかったなあ。伝えたいことは(オトナの読解力を持ってすれば)わかるんだけど、それがまっすぐ届いたかといえばまったくそうじゃないのよね。駿と比べて、というよりも、一本の映画として苦言を呈したい。

一番心に残ったセリフが「命を大事にしないヤツなんてだいっ嫌いだ!」てテヌーのセリフだなんて。そしたらCMの15秒で十分じゃないか。いちばんさいしょの予告編でざわざわ鳥肌を立てていたのに(これは今見てもいい)。ほんとに残念。「テヌーの唄」のシーンと崩れかけた街の高台からの風景はとてもよかった。

苦めの顔をして帰宅。映画館出てから20分で着くとはしらなんだ。もっとレイトショーで映画みたいな。