加藤文俊研究室 フィールドワーク展 "rewrite"

今年で三回目、加藤研の展示を見に行ってきた。この期に及んで、同じ建物を使っていた学部時代よりよっぽど深く関わってる気がする不思議。一昨年や去年に比べ非常に分かりやすかった。テーマが今和次郎的な丹念な収集に基づくものだったり、過去と現在の写真が表すものだったり、日常を丁寧に掬いなおしてアーカイヴするとか、自分の興味にストライクだったせいもあるかもな。

卒業製作のなかで「みなとなう」という、ふるい自分の写真と同じロケーションで写真を撮った作品がとても素敵だった。しばしば見るアイデアだけど、なによりそのボリュームが語り出す重たさと、自分も馴染みのある横浜の風景のリアルさが素晴らしかった。

「ジブンジテン」という作品の中に自分を見つける。毎年一人ずつ、ひらがなひとつずつをテーマにして書き重ねていく自分史の三年／三人目に。ひどく尊大ないいかたではあるけれど、こうやってひとの生きざまのひとつになりたい、というのがわたくしがセンセイを続けている理由なのかもしれない。自分がかつて幾人かのオトナに多大なる影響を受けて育ってきたように。うれしいです。