『バンド臨終図巻』刊行記念イベント「解散のエステティクス、崩壊のロンド」 at 阿佐ケ谷LOFT A


前回に引き続き、二度目の夜トコ。しかも『バンド臨終図巻』刊行記念と言われたら行くしかない。わたくしも数多くのバンド臨終を見取って来たでのう…(そっと涙をぬぐう)。

ちょっと遅刻していったのだけど、成松氏ラモーンズ話があまりにも面白かった。「解散する理由がありすぎて解散しなかった」て。しかし、いまや鉄板すぎてプレイするのが憚られるほどのパーティ・チューン"Rock and Roll Radio"が、当時ぜんぜん売れてなかったとは思わなかった。ミュージシャンズ・ミュージシャン、かくあるべし。

後半はここんとこ良くも悪くも話題になってる、SNOOZERの「レディ・ガガに勝てない日本のロック」特集を端緒に、DOMMUNEとかUstの話を含めたトークセッション。本番前に栗原氏と速水氏が楽屋で大げんかしたらしく、えらく緊張感のあるトークでした。終盤は神聖かまってちゃんの話ばっかりになって混迷を極めてたけど(笑)。

このなかでも触れられていた、磯部氏がビジスタに寄稿した「音楽の現場はどこにある?」というテキストがたいへん興味ぶかい。自分はとくに「ライヴハウス」という場所に特別な思い入れがあって、そここそが唯一の「現場」だと思ってしまいがちなんだけど、Ust越しのライヴやDJプレイに奇妙な「現場感」を感じてしまうのもまた事実で。なかなかむつかしい。

あちこちにご挨拶をしながらわやわやと退出して、その後に入ってる深夜タイのイベントが、まつきあゆむのほうかご実験クラブの公開放送「ほうかごが止まらないvol.1」だったなんてちょっとできすぎやしないか。たのしい夜でした。