『ZED』at シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京

学校行事の芸術鑑賞会で見て参りました、シルク・ドゥ・ソレイユ“ZED”。専用劇場ならではの大掛かりなギミックと、それに匹敵する、いや、それ以上のクオリティをもつ身体のしなやかさや強靭さに圧倒されてきました。すんげえよ、あれは。開演直後、ステージの幕が落ちただけで鳥肌が立ちました。

とにかくステージ上で行われる全ての動きに寸分の狂いも無駄もない。人の出入り、大掛かりな舞台装置を固定するためのワイヤ、手具の受け渡し、すべてが完璧に計算されて演出されている構成に震えました。クラウンとゼッドがわいわいはしゃいでる間でさえ、舞台裏に思いを巡らせる始末。開演前や休憩前に仰々しいアナウンスが入らないのもとてもいいと思った。

なーんて、いつもの悪い癖でバックステージのあれこれを夢想してしまうんだけど、演目の最中はまったくもって夢のようでした。常人離れしたことをあまりにもかるがるとやってしまうので、自分にもあっさり出来そうな気にさえさせられちゃう(おおまつがい)。「ドキドキハラハラさせる」というサーカスの定型とはまったく違って、極限まで磨き抜かれた技術を美しく見せるということに心を尽くしているのがよくわかる。

コルテオもアンコール帰って来たら見たいなあ。これはちょっと癖になりそうです。