くるり ふれあいツアー at NHKホール

huili2007-07-19

「このあとのツアーも、いらっしゃるかたがいらっしゃったら、いらっしゃってください」

岸田の名言。いつか真似しよ(え)。ほんとうに素敵なコンサートでした。ライヴではなく、コンサート。熱狂とか狂騒とかからは一歩離れた、静かな高揚とでもいうか。まじりっけのない音がただただ空気を染めていく時間でした。うん、このツアーはホールで本当に正解。すごいぞ、くるり

二部構成、たっぷり二時間の間、ステージにものすごく集中して見てた。普段はわりとお構いなしに音だけに集中しちゃうのだけど、コンパクトかつシンプルに纏まったステージになんだかぐっと引きつけられる。

岸田を見てると、なぜかギターを弾きたくなるのはなんでだろ。ギタリストとして特別巧いわけじゃないんだけど(や、むしろ…)あんな風に乾いてるけど豊かな音を鳴らしてみたい。あと、ひとの声は最強の楽器だ、とも。このツアーはコーラスが三人いるのだけど(ザ・サスペンダーズ)楽曲によって最大で6声重なるのではないかしら。ジュビリーとか。もうちょっとツアー回ってこなれたところをぜひ見たい。

セットリストと、もう少し細かい話は以下で。

恋人の時計 / ミリオン・バブルズ・イン・マイ・マインド / スラヴ / 砂の星 / スロウダンス / レンヴェーグ・ワルツ / 言葉はさんかく こころは四角 / Baby I Love You / ジュビリー

ハイリゲンシュタッド / ブレーメン / コンチネンタル / ハヴェルカ / ばらの花 / (It's Only) R'n R Workshop! / THANK YOU MY GIRL / ハム食べたい / アナーキー・イン・ザ・ムジーク / ヘイ!マイマイ!! / ワンダーフォーゲル / ロックンロール

encore:東京

ニューアルバムと、いわゆる代表曲をうまく交えた構成。前半は完全に「コンサート」でした。一曲一曲が、とても丁寧に奏でられる(ほとんど全部が曲間がぶつ切りだったんじゃないかしら)。Baby I Love Youのコーラスのうつくしさに肌が粟立つ。

15分の休憩を挟んで(アナウンスで場内には爆笑が)第二部。この休憩っていわゆるコンサートの形式を踏襲したいだけじゃないかと思っていたけど、ここれひとつ読点を置くのは必然かもしれない、というセット。テンポは速め、心は急いて、ぐっとあらあらしいステージでした。ホールならではの高さのある照明オペレーションはうつくしい。マイマイのイントロで、完全に暗転したステージの真ん中で一人ギターをかき鳴らす岸田だけを浮かび上がらせたのにはぞくっとした。

「ワルツを踊れ」ツアーの本編ラストがロックンロールだなんてニクいじゃないの。うん、でも、今日この日に聴く事ができて本当によかった。月日の流れるのは早いもんだね、なんて感傷に浸りつつアンコールをしていたら、最後の曲はなんと東京。もう9年も前に出会った曲なのに、いまだになにかのきっかけで曲の印象が変わり続ける。今日はちょっと、やさしくありつつも痛い。いや、もう痛くはないんだけど。まぁいいか。

ああ、本当にこの編成のステージをもう一度見たい。18きっぷのシーズンだし、8月中にどこか行けるところないかなあ。チケット、あまってるひとー?