散歩の達人
♪バラの花の庭も がじゅまるの木陰も いつかふたりで行こう
秋晴れというより、もはやちょっと冬のにおいがするくらいの空。先週このくらい晴れればなあ。招待券を戴いたので、国立演芸場 11月中席へ。
- [開口一番] 《講談》神田蘭 / _____
- 笑福亭里光 / 狸賽
- 《漫才》宮田陽・昇
- 山遊亭金太郎 / 替り目
- 《奇術》伊藤夢葉
- 桂南なん / 味噌蔵
- 《歌謡漫談》東京ボーイズ
- 三遊亭小円右 / 佐々木政談
- 《俗曲》日本橋栄華
- 笑福亭鶴光 / 竹の水仙
今回いちばん好きになったのは金太郎師でありました。『替り目』はだいぶサゲまでのバリエーションの多い噺のようだけど、このひとのは夫婦の掛け合いがすばらしかった。酔っぱらって帰ってきてさらに呑みたがる旦那に、まったくこのひとはろくでもないねえ、と言いながらもかいがいしくしてあげるおかみさん。ったくうちのかかあは文句言わず酒ぐらい呑ませろやいなんて言いつつも、ほんとうに自分には過ぎた良い女房だ、なんてひとりごちていたらかみさんに聞かれてしまう旦那。軽妙だけどすごくお互いを大事にしていて素敵。こういう夫婦になりたいもんです。
おかみさんがおでん屋に買い物に出た後、普段はなかなか口にできない女房への感謝を口にして、ふと隅に目をやって「なんだ、おまえまだいたのか」と驚くところで鳥肌が立った。身ひとつでやるからこそ出来る演出だなあ、とため息ひとつ。今日かかった噺はどれもとても鮮やかに景色が見えた。口商売な私どもも精進せねば。
終演後は神楽坂へ。先週見た傘がどうにも欲しくてたまらなくなってしまったので。先週はぴくりともしなかったカメさんが非常にアクティブでかわいかった。街をぶらぶらしてたらやたら腹ぺこになってしまったので、開店前にもかかわらずカドにご案内(二週連続カドなんてなんて贅沢な!)。早い時間だったのでけっこうな時間 座敷を貸切状態。座敷の間取りがわりと新居っぽいので家具の配置を見立ててみたりして。村祐大吟醸がなみなみと注がれた盃に大根おろしを落とす、という悲劇もありつつのんびり三時間半。また長居してしまった…。
ここまで来たら巴有吾有で珈琲でも、と思って行ったら閉まってる。あれ?(今見たら日祝は19:00までだって…)代わりに本田美奈子。追悼カラオケにゆく。ちょっと時計を巻き戻し気味の選曲で行ったら、実年齢35才認定を受けました。…この際もういくつでもいいですけど!
さんざ遊んでも22:30。今日はひさびさに長い方の日曜日でした(休日は風のように過ぎる日と、そうでない日の二種類あると思う)。