Scudelia Electro

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SCUDELIA ELECTRO

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昼下がりに届いたみじかいメールはあまりにも強力で、できるだけ意識の俎上に乗せないようにしていた事をいやでも思うしかなくなった。どうせアタマから離れることはないので、ロキノンのレビューのように自伝めいたメモを書いておこうと思う。どのアルバムにも、当時の自分がべったりと染みついているから。あしかけ10年愛したバンドともあと6日でお別れになる。

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「いつか君との約束が 羽根を持って飛び上がる」
記念すべき1stアルバムにして金字塔。少なく見積もっても1000回は我が家でプレイされているはず。部屋から漏れる音で親も覚えたくらいに。


エレクトロといえども無機質ではなく、うつくしいメロディと甘い声と端正な打ち込みのリズムが重なり合う。楽曲の振り幅もとんでもなく広くて、ヨツ打ちのディスコナンバから、シンプルなピアノバラード、ゴリゴリのテクノ風味まで盛りだくさん。それでも散漫なイメージは全くなくて、どれもが「スクーデリアっぽい」イメージなのは石田氏のセンスなのか寺田マジックなのか。墓場まで持って行く名盤です。

このアルバムがリリースされたのは97年の初夏で、そのときワタクシは高校2年。スクーデリアに対して恐ろしく夢中で、熱心で、生活のほとんどが彼らを中心に回っていたと言っても過言ではない。ライヴがあれば入念な嘘を準備して平日だろうがなんだろうが鈍行列車で出かけていたし、ほんの数行の記事のために雑誌を買うことも当たり前だった。


テレホーダイの時間帯をフルに活用して友達とチャットをし、ホームページの更新に明け暮れる日々。こないだ生徒に「アジカンもレミもくるりバンプも好きだよ」っていったら「浮気者!」って言われたけど、当時の自分はまさにそう言う方だったろうな。石田氏が好きで好きでしょうがなくて、ヨメにして欲しい!とさえ言ってたはずだ。そのくらいの無邪気さ。一番楽しい時期だったかもね。