LOB TOKYO BO菜

先週は山へ芝刈りに行っていたので参加できなかった、ボート・ピープル・アソシエーションの催しに行ってきた。船橋から漁船で東京湾を渡り、夢の島マリーナから江東区を縫うように走る運河をぐるりめぐるクルーズに参加しました。水の上って、こんなにも身近でエキサイティングな場所だったのかと感嘆しきり。これは面白いよ!

9:00日比谷集合、バスで船橋漁港へ。予定よりずいぶん早く着いたので、農産物&海産物のはなしをいろいろうかがう。小松菜を名産品として売り出そうとしているとか、梨の農園がフルーツトマトを作っている話とか、東京湾がスズキの漁獲量日本一だとか、沖合の浅瀬ではビノス貝がたくさんあがるとか。面白かったのが、この漁港は地図の上では「漁港」ではないという話。整備したのが農林水産省ではなく国土交通省だから、という理由なのだけどすごくびっくりした。だから水産省の統計に、ここの漁獲高は反映されないのだそうだ。同じような漁港がほかにもあると聞いて二度びっくり。

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りっぱな漁船に野菜と共に乗り込んで出港。この辺はまったく土地勘がなくて、せいぜい幕張メッセまでの京葉線車窓がぼんやりとしたイメージで浮かぶくらいなのだけど、そのぼんやりが見たことのない角度からの景色で現れるのがとても面白い。海から見た幕張メッセはぴかぴか光って綺麗だったし、ディズニーランドとかもう笑うしかない。
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荒川にかかる橋の構造の異様さに度肝を抜かれた次の瞬間に、葛西ジャンクションが見えて大興奮。けっこうなスピードなので忙しいったらない。1時間ちょっとの東京湾クルーズはほんとうにあっという間でした。波を切るしぶきでカメラも自分もおもいきりしょっぱくなったけど。

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野菜もって助けに来たぞー!と接岸。ジャンベが高らかに鳴ってお祭り騒ぎだったけど。

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「サバイバルランチ」っていうからなんかハードなものを想像してたんだけど、たいへんちゃんとしたランチ。ブイヤベースにホットドレッシングの小松菜サラダ、そしてパン。ブイヤベースのなかみがビノス貝とスズキなのにおどろいた。出航前の予習が完璧すぎ。

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午後からは、「船橋から届いた野菜を各地の防災船着き場をめぐり届けて回る」というクルーズ。船橋で積み込んだ時はあんなにみずみずしかった葉物が、すでにしんなりしてしまってるのがちょっと切ない。こちらはこちらでまったくおもむきが異なる水上の景色でした。

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こういうだだっぴろい大通りを抜けると、

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手を伸ばせば触れそうな(というかじっさい手を伸ばして船頭さんに怒られた)低くて狭い橋をいくつもくぐり抜けてゆく。もとより江東区は低くて運河が発達しているとは知っていたものの、「川は山から海に注ぐもの」っていう山育ちの感覚からするとまったくもって異世界。川に交差点があって、おもむろに船が右折するとかすごく不思議だった。交差点に入る時はちゃんと徐行するの。この地域にあって船はほんとうに交通の手段になり得るのだなあ。昔はじっさいそうだったわけだし。今でも、乗り降りする場所さえあれば、ぜんぜん違う使い方が考えられそう。

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そんな風にわいわいと門前仲町の黒船橋桟橋まで行って、こんな風に野菜をおとどけしてきた。おかえしに揚げたての生揚げをいただいて、みんなで食べた。美味しかったなあ、あれ(あ、お店の名前忘れた…)。四代目、ごちそうさまでした!

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すっかり下部工好きに洗脳されてしまったので、こういうビューはホントたまらない。いつもは見えないところにも、面白くてすてきなものはたくさんあるのだな。二時間ばかりかけて夢の島マリーナに戻って解散。潮風と日差しでかおがひりひりするのも含めて充実の一日でした。もっと川で遊びたいな。